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土作り、土壌管理ができないなら

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土の中には、多種多様な菌が生息ています。畑で作物を作ろうとするなら、障害の危険に対処する覚悟が必要です。病気や障害を回避する、一番の対策はやはり土作り。ですが、それができないこともあるでしょう。従事している人のキャパ(労働能力)に対して、耕地があまりにも広すぎたり、時間や費用の問題があります。そもそも、耕作そのものに不慣れな人も多いはず。

そうした制約すべてを超えて、完全な土作りを施すのは難しいものと想像できます。土作りや土壌管理が出来なくても、美味しい野菜は作りたいですし、病気で全滅なんていう悲しい結末は迎えたくないもの。作物を元気に育てるために、少しでも障害を防ぐ手段を考えていきましょう。

1.輪作

 前のページにも書いていますが、畑作物の障害に対抗するには「輪作」がベターです。  「連作障害とは」のとおり、連作すれば、病虫害や雑草害を引き起こしてしまいやすい。「連作障害」によって収量が下がってしまうのです。どうすればよいかというと、養分吸収が違う作物、また、加害する病害虫が違う作物を組み合わせること。それによって土壌の劣化を防ぐとともに、持続的な生産が可能になります。

2.接ぎ木苗を利用する

 「接ぎ木苗」とは、「野生に近くて障害に強い植物」の根っこの部分だけ残し、そこにナスやトマト、キュウリ苗を接ぎ木して育てる方法です。この接ぎ木苗は、連作障害の対策として有効です。しかも、最近の接ぎ木苗は改善が進んでいます。病気にも強いし実の収量も多くなるようです。接ぎ木苗を植えれば、ほとんどの場合は問題なく連作できるようになるはずです。

接ぎ木苗は自分できなくもないですが、園芸店やホームセンターで購入しましょう。季節の初めに売り出されています。「接ぎ木苗」と表示してあるので、分かりやすいはずです。苗の根元に接ぎ木をした後が見えるので、普通の苗との違いが目で確認できます。弱い苗が折れないよう、クリップで固定した物もあります。価格的には、接ぎ木をしていない自然の苗(自根苗という)よりも、高めとなっています。

3.耐病性・抵抗性の品種を利用する

 作物によっては「耐病性の品種」というものがあります。改良によって生み出された病気耐性の高い品種ですね。それぞれ警戒する病気の種類にもよりますが、トマトやキュウリなどが販売されています。 家庭菜園規模なら畑どうしが繋がっていないので、ここまで心配するまでもないかもしれません。 でも、温暖化によって世界は常に変化しています。南方にしか存在しなかった病気が、北限を広げてきてる事実があるので、一応気にかけておいたほうがいいでしょう。

4.土壌を消毒

 すでに作物に影響が出ている場合で、土壌伝染する病気が原因と分かっているなら、一度、土壌を消毒する必用があります。主な土壌消毒には、薬剤消毒・蒸気消毒・熱水消毒・太陽熱消毒・フスマ消毒などがあります。どれもこれも、規模が大きいほど手間もお金もかかりますが、土壌の表面の菌をある程度減らすことができます。デメリットとしては、影響が及ぶのは悪玉菌に留まらないということ。善玉菌も同じだけの影響を受けて死滅します。

 悪玉のみを狙い撃ちしたいなら、ひと手間かけましょう。いきなり土壌消毒するのではなく、十分な耕運を行って、排水のよい土壌を作った上で、取り掛かるのが基本です。

5.コンパニオンプランツ(共栄植物)を植える

コンパニオンプランツは、農学・園芸学上の概念の一つです。種類の異なる作物をすぐ側で栽培することで、互いの成長によい影響を与え共栄しあうとされる植物のこと。「共栄作物」ともいいます。具体的には、ウリ科野菜(キュウリなど)とネギ類を混植すると、ウリ科野菜の連作障害から発生する「つる割病」が減少するという例が知られてます。

・良い組み合わせの例

 マリーゴールド +トマト、ジャガイモ、マメ科、キュウリ
 スイカ、キュウリ、メロン +ネギ類、ニンニク
 カモミール +キャベツ、タマネギ
 ラディッシュ +トマト、ほうれん草、レタス、ニンジン
 レタス +キャベツ、タマネギ、ニンジン、ワケギ、ラディッシュ
 ローズマリー +マメ科、ニンジン
 ナス +ソルゴー(コウリャン、ソルガムの一種)
 

抵抗性と耐病性

病気に強い品種作物のカタログには、植物ごとに「抵抗性」と「耐病性」などと書いてあります。双方、似たような意味に捉えそうですが、2つは厳密には違っているようです。抵抗性とは、無理やり病原菌を接種しても病徴が出ないくらいに強いこと。「耐病性」とは、病原菌が少なければ発病しない(発病はするが程度が軽い、感染はするけど発病は遅い)というレベルです。比較すると、耐病性よりも抵抗性のほうが病気に強い作物といった印象を受けます。

日進月歩の品種改良ですが、じつは「イタチゴッコ」という現実があります。Aという病気に強い作物を作ったしても、何年か栽培を続けるうちに、Aの病気に感染してしまことがよくあります。そうなる理由は2つあといいます。
1 対象意外の菌に感染してしまった
2 菌同士の競争が激化して病気の菌が抵抗力を上回る力をつけてしまった。

この事態は、人間の感染症であるインフルエンザに似ています。土中の菌は、細菌やウィルスと同じですね。「抵抗品種を作らないで作物の耐性を伸ばす手段を講じたほうがいいのでは?」ともいわれていますが、どちらにしても難しいところですね。

家庭菜園など家庭や小規模耕地のトラブル対策に

とうきび畑
接ぎ木苗は、ホームセンターや園芸センターで販売されていますが、 時期が遅くなると、接ぎ木苗は姿を消して自根苗ばかりになるようです。 早めの購入が良いでしょう。

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